髙橋義治展
ドイツで活躍された高橋義治(YOSHI)さん。銅版画の制作工程は複雑ですが、YOSHIは色の三原色である、赤・黄・青の3版だけですべての色を表現する独自の技法を編み出し、冷たいイメージの銅版画を水彩画のような優しいイメージに作り上げることに成功しました。没後25年、作家が溺愛した色「青」の作品や、メルヘンの香り漂う豊かな色彩に満ちた銅版画作品をご覧頂きます。(GAH.S)
ご挨拶
今年で16回目の「高橋義治作品展」となります。こうして毎年開催して皆様にご覧頂けること、ありがたく存じております。 420点の銅版画作品の中から毎回いろいろご覧頂いていますが、今回は景色、建物のモチーフを集めてみました。髙橋義治が創った色の世界の中で日常から少し離れたお時間をお過ごし頂けましたら嬉しいです。
2025年2月 髙橋千晴
●作家紹介 髙橋義治
1943年 東京に生まれる
1965年 東京芸術大学油画科卒業
1966-69年 ミュンヘン国立芸術アカデミー油画科
1973年 州立ミュンヘン大学講師
1974-81年 ザルツプルグカレッジ講師
1981-84年 ザルツプルグカレッジ エッチングワークショップ主任
1986-89年 インターナショナルサマーアカデミー、ザールラント、水彩主任
1993年 Niederbayern, BMW主催版画シンポジュウムEAST ‘MEETS WEST’主任
1998年 ドイツ バイエルン州BadReichenhallにて没、青山に眠る
●コレクション オーストリー文部省 オーストリー、ザルツプルグ市文化庁 オーストリー、ザルツプルグ市立大学 図書館の天井壁画 ドイツ、パド、ライヒェンハル市立病院
●受賞経歴 芸術家の登竜門であるザルツプルグ市のコンクールで1等及び2等獲得。 その際、画家オスカー・ココシュカ氏の目に留まり、当時の「ギャラリーウェルツ」オーナーへオスカー氏が「この青年は将来性があるから作品を扱いなさい」と助言。ヨーロッパで人気を博すきっかけとなる。 ザルツプルグ市の版画工房協会最優秀賞受賞。