多納三勢AA展Ⅱ
2021年8月31日(火)~9月5日(日) 11:00~18:30 (最終日は16:00まで)
個展に寄せて
私は自身の制作過程をシリーズとして、1.照射 2.都市挽歌 3.地獄絵 4.森と人 の4シリーズに区分しています。
そのうち屋久島訪問を起点とした森と人シリーズは、現在でも続行中であり、私の制作活動の柱となり、拠りどころとなっています。私は現在、このシリーズの後期(2009~)の、そのまた後期に該当する地点にあると思います。
シリーズの主題は、「自然や社会における人間のありよう」への問いかけであり、前回のAA展(2016年)ではそれらを痕跡の森として発表致しました。
私は1939年(S.14)生まれ。時代思潮が大きな声で席巻する歴史の渦の中でした。
一方、その底には計り知れない小さな声々が痕跡となって堆積し、それらが今もって臭気を放っている事実を思わずにはいられません。私はこうした周辺に基づく作品を人間のありよう/人間の風景として、国展やグループ展や個展において発表してきましたが、今回は「啾啾の海」に関わる一連の作品をご披露致します。
【展示概要】(AA=同時開催2会場のイニシャル)
◆銀座アートホール 油彩大作(194×1133cm未完)を中心に100.50.30.20号の油彩やドローイングなど約15点
◆銀座ギャラリーあずま 中小作品を主に、30.20.4号.SMやドローイング(大小)など約15点
2021年7月 多納 三勢(国画会会員・日本美術家連盟会員)