CLAY WOOD PAPER
女子美術大学の院生7人による立体アート展です。若き女流作家の7つの個性・感性に満ち溢れた作品の数々が展示されます。
立体作品は、様々な角度から観察したり、作品を一番美しく感じる位置を探したりと、鑑賞の手立てが平面作品より多く存在します。作品から溢れ出る“何か”を会場で感じ取って下さい。
ご挨拶
私達は女子美術大学で立体作品を制作しています。
それぞれの扱っている素材が、粘土・木・紙なのでこの展覧会名になりました。
是非御高覧ください。
2018年7月 「CLAY WOOD PAPER」一同
出品者と作品コンセプト
女子美術大学
美術研究科美術専攻博士前期課程立体芸術
大津 菜穂
作品1「踊る夢」
小さいころに憧れたおとぎの国のお姫様たち。そんな彼女たちが音楽にあわせてくるくると踊る姿をオルゴールで表現した。
作品2「おめかし-夏-」「おめかし-春-」
被りたくなるようなケーキ。食べたくなるような帽子。おしゃれしたい気持ちをケーキのデコレーションで表現した。
小早川 麗弥
作品1「オムクリエイト」
人がいるからオムレツが出来るのか、オムレツがあるから人が出来るのか。人が調理するからこそ、卵がオムレツになるので人がいるからオムレツが出来るのだと思うけど、でもオムレツに限らず食べたものが自分の身体になっていくから絶対に人がいるからオムレツが出来るのだとは言い切れない。「食べたものは人の身体になっていく」シリーズ第1弾。
作品2「オムレツのヒト」
卵は生まれてくる命の象徴。水生生物も鳥もたいていが殻を突き破って生まれて来るが、鳥や爬虫類の卵の黄身が生物になっていく様が魚卵のように見えたらどうなのだろう?オムレツの半熟さが生物になっていく卵に似通っているように見えなくもないのだろうか?「食べたものは人の身体になっていく」シリーズ第2弾。
作品3「あ、落としちゃった」
生卵は透明つるつるてかてか。ガラスも透明つるつるてかてか。でも落としちゃったら生卵は割れて中身がとび出すだけだけど、ガラスだったら一大事。じゃあ、ガラスの卵だったらどうなのだろう?
進藤 尚美
やわらかい彫刻をコンセプトに制作。今までかたい素材でやわらかさを表現した彫刻は多く見たが、本当にやわらかい彫刻は見た事がなかった。純粋に自分も見る人も見た事のないものを作りたいと思い制作した。モデルを見ながら人体を忠実に粘土で作り、立像として作ったものがシリコンに置き換えることで立像なのに立像ではなくなる。姿勢よく真っすぐ立つはずだった男性がだらしなく倒れる姿に面白さを感じた。
張 芸瑋
作品:「無題」神紐
中村 明香音
私が作品を制作するうえで扱うテーマは、「実際に触れ、安心感を与える」ことである。何故そのテーマに至ったのかというと、私自身が気になるものは大福や布団などといったもので、その共通点としては何かを内包しているということ。見た目にも柔らかく触りたくなるものであり、これを美術で増幅し自分なりに表現したいと思ったのがスタートである。
卒業制作では、ストッキングに綿をつめて作ったパーツを使って塑造的に成型していった。柔らかさという面では、可能性を感じた。しかし、体験できるという面では、物理的なところと形に課題が残った。それらのことを踏まえて、今後はさらなる素材研究と人と作品の間に生じる関係性の追求、それによってできる形態について考えていきたい。
素材研究については、卒業制作で柔らかいものの表現としてストッキングに綿をつめるという手法を選択したが、目的と形態によって素材を変えていく必要がある。
人と作品の間に生じる関係性については、具体的に作品に“触れる”とはどう“触れる”のか。つつまれる、はさまれる、受動的なものか、なでる、抱きしめる、能動的なものか。そしてテーマである「実際に触れ、安心感を与える」方法について試行錯誤していきたい。
箭内 友里乃
私は木彫をしている。
セキセイインコのふわふわもちもちした感じに関心があるためモチーフにする事が多い。作品1「舟」 舟にのり翼を広げ舵を取るインコは二ケをイメージしている。眼にはガラスを使用した。作品2「ウィンク」 ウィンクをしているセキセイインコ。
渡邊 すみれ
作品1「今日はなんの日」
一日、起きた出来事や思った事を単語に表し普段なかなか人には言えないことを文字を使って表現しています。好きな単語を組み合わせながら遊べることもできます。
作品2「無題」
真鍮を使ってアルファベットを制作しました。自分の好きな文字で組み合わさっています。